昆虫たちの森
いささか古いお話になりますが、今月の4日に群馬県立「ぐんま昆虫の森」に行ってきました。
「ぐんま昆虫の森」は赤城山の南東、桐生市新里町に平成17年(2005)8月1日に全面オープンした教育普及施設。
設置の目的は、「広く県民が自然に親しみ、昆虫の生きた姿に直接ふれ、生きものの相互依存に学び、
生命の大切さや自然への理解と共感する心を育てること」だそう。
約48haに及ぶ広大な敷地に、雑木林、畑、沼、水田(非公開)の各ゾーンが整備され、
かつては日本の各地にあった里山の姿を再現しています。
この日の到着はam10:00頃。
お天気もよく、鼻歌交じりで広大な里山地域に歩き出しましたが、
東京ドーム14個分に及ぶ敷地は、想像以上の広さで、
お天道様が頭の上に来る頃にはもう熱中症寸前、バテバテでした。
おまけに、園内の樹液が出そうな広葉樹には全て「スズメバチに注意!!」の張り紙。
実際に、でっかいスズメちゃんと何度か遭遇した後に、
「ブーーーン」という大ボリュームの羽音が耳元に迫ってきたときには、本当にビビリました。
結局、何の羽音かは確認できませんでしたが、恐ろしさで心が折れてしまいました。
ということで、屋外の観察は早々に断念し、
次に、この昆虫の森のシンボル的な施設である「昆虫観察館」に向かいました。
巨匠・安藤忠雄氏の設計によるこの施設は、
ガラス張りのドームと曲面を多用したコンクリートの造形が印象的な、美しい建物。
館内には「多様な環境・たくさんのいのち」をテーマにした360度の映像が投影さるビジュアル施設や、
「里山の昆虫たち」という展示コーナー、西表島の環境を再現したという「生態温室」等があります。
「里山の昆虫たち」では、里山に生息する昆虫はもちろん、
カエルやイモリ等の両生類、蛇や蜥蜴等の爬虫類までを生体や標本で見ることができます。
そして、ガラス張りのドームの部分が、沖縄・西表島の環境をそのまま再現したという「生態温室」で、
ここには、40種類800匹の蝶をはじめとした様々な昆虫が、亜熱帯の植物の中で放し飼いにされています。
実は、この日ここにやって来た最大の目的は、日本最大の蝶オオゴマダラの撮影でした。
しかし、午前中の太陽の下の暑さと温室の高温多湿に参ってしまって、撮影意欲と集中力が急降下。
眼に入る汗を拭いながら撮った蝶は、ピンボケ・手ぶれのオンパレード。
文字通り温室育ちで、人間に対して警戒心の薄い蝶の撮影なので、
自然の蝶に比べてシャッターチャンスが多数あったのも係らず、
翅を美しく開いた写真は一枚も撮れませんでした。
近いうちに、もう一度リベンジしたいと思っています。
私自身は準備不足・体力不足で施設を活用しきれず、写真も上手く行きませんでしたが、
「ぐんま昆虫の森」自体は、大人から子供まで楽しめる真面目な良い施設だという印象でした。
スズメちゃんが多いのは恐ろしかったですが、ある意味自然のままという点では好感が持てました。
しかし、実態はかなり厳しいようで、「不必要な文化施設」「税金の無駄遣い」と言う評価が一般的。
入場料は大人400円、大学・高校生は200円、中学生以下は無料で、
施設の充実度からすれば安いのではないかと思いますが、
入場者数は当初計画の目標数1,000人/日を大きく割り込み、年間約3億円の赤字予測だそう。
総事業費約80億円のうち、約44億円をつぎ込んだ「昆虫観察館」ではありますが、
この日・この時間帯には、入場者は私以外には見当たりませんでした。
県の見解は「学習の場と考え、採算は度外視している」そうですが、
このままでは確かに税金の無駄遣い。
これだけ立派な施設で、内容的には素晴らしいものがありながら、
入場者数の目標を達成できないのは、明らかに当初計画に問題があります。
もっと民間的な感覚でやれば、初期の建設コストも抑えられ、
その分を販促・PRにつぎ込めたのでしょうが、今となってはどうしようもありません。
ましてや、県がはなから採算度外視じゃあ、誰も営業努力はしませんネ。
お役所仕事って、どうして万事がこうなってしまうのでしょうか。
| 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)



















































































































