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2012年12月 4日 (火)

天空の城、我に微笑まず

先月の11日、紅葉真っ盛りの竹田城に行ってきました。

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【夜明け前】

日本一の山城といわれる竹田城。

その縄張りは、南北400メートル、東西100メートルにおよび、
完存する石垣遺構としては全国屈指の規模。

平成18年(2006)には日本城郭協会から「日本100名城」に選定されており、
自然石を巧みに配置した近江穴太衆による石垣は、築城当時の威容を誇っています。

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【竹田城①】

築城に関しては400年前と伝えられていますが、そのほとんどが不明。

朝来市和田山町にある臨済宗妙心寺派・円明寺が所蔵する『和田上道氏日記』には、
嘉吉年間(1441~1443)、丹波国と播磨国の通用門である竹田の地に「安井ノ城」が築かれたという旨のみが記されています。

『和田上道氏日記』は、江戸時代末期、当地に伝わる古い伝承をまとめたもので、
竹田城の築城に関しては、この他に史料がなく、
和田山町発行の『史跡・竹田城』にも、「嘉吉三年、山名持豊(宗全)によって築かれ、
太田垣光景が初代城主に任じられたとする口碑を残すのみである」とあります。

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【夜明け】

その後は、太田垣氏が5代にわたって城主となりますが、
織田信長の命による秀吉の但馬征伐で、天正8年(1580)に落城。

山名氏四天王の一角、太田垣氏による支配は終焉をむかえます。

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【竹田城②】 

天正13年(1585)には、秀吉に投降した龍野城主・赤松広秀が替わって入城。

赤松広秀は関ヶ原の戦いでは西軍に属し、舞鶴城を攻めるも西軍は敗戦。

その後、徳川方の亀井茲矩の誘いで東軍に加わり、鳥取城を落城させますが、
家康により鳥取城下の大火の責めを負わされ、慶長5年(1600)鳥取真教寺にて切腹。

竹田城は廃城となりました。

現存する穴太積みの見事な城郭は、この最後の城主・赤松広秀が整備したと伝えられています。

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【穴太積】

但馬地方では、秋~冬にかけての晴れた日の早朝に朝霧が発生する事が多く、
この季節の風物詩の一つとなっており、
標高標高353.7mの山頂に築かれた竹田城がひとたび雲海に包まれれば、
まさに天空に浮かんでいるように見えます。

とはいっても、私も写真やTVでしか観たことが無く、
その幻想的な風景を一度この眼で見ようと、夜が明ける前に竹田城を目指しました。

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【絶景!】

私が到着した午前5時半頃。

城跡まで徒歩15分程の、山の中腹にある約70台分の駐車場は既に満車に近い状態。
かろうじて、ラスイチとなった区画に車を滑り込ませることが出来ました。

月曜日の早朝に、そんなに多く来訪者は居ないだろうと思っていましたが、甘かった。

天守台の上は鈴なりの人だかりで満員御礼!

おまけに、まったく霧も出ず!残念!

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【竹田城③】

「天空の城」として城マニアやアマチュア写真家の間ではその名を知られていた竹田城ですが、
2012年夏公開の降旗康男監督、高倉健主演の映画『あなたへ』の撮影舞台となったことで、
ますますその人気に拍車がかかっているようです。

後日読んだ11月10日付の朝日新聞によると、
平成21年(2009)頃には月に1,000、最多月でも7,000人程度だった訪問者が、
今年の9月は前年の4倍余の20,000人、10月は35,000人、
見事な雲海が出た11月4日(日)には、一日で過去最高の3,287人に達したとのこと。

「天空の城」アピールの町おこしとしては、大成功なのだと思います。

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【竹田城④】

しかし、その半面、来訪者によるトラブルも急増しているようで、
マナー遵守を呼びかける看板がチラホラ。

この日も、駐車場にはゴミの放置がみられましたし、
天守台付近には徹夜組でしょうか、
貴重な史跡の上にテントのペグを打ち込んでいる輩もいました。

私自身も急増来訪者の一人。
くれぐれも気をつけたいと思いました。

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