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2009年11月 5日 (木)

昭和の残像~大阪市西成区山王

11月2日はお休みで、所用の為、大阪へ帰っていました。

所要と言っても夕方の1時間ほどで片付く用件で、朝からは全くのヒマ。

しかしながら、平日なので子供達は学校、嫁さんは何処かへお出かけで、相手をしてくれる家族はナシ。

コレでは桑名にいるのと同じではないかと思いつつ、
家でゴロゴロしていても仕方が無いので、大好きな街・天王寺に独りで出かけてみました。

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【新世界:街は俺のステージだ!!】

目的地は、長らく訪ねていない天王寺動物園。

最寄駅から、JR天王寺駅までは約40分。
JRを乗り継いで到着してみたら、なんと、月曜日は休園日。

計画性皆無、休園日があるなどと言うことすら考えていませんでした。

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【ジャンジャン横丁:「かずが娯楽場」(ゲームセンター)】

仕方が無いので、動物園のお隣にある新世界から、ジャンジャン横丁を抜けて南へ向い、
大阪の下町中の下町・山王(さんのう)方面に行ってみることにしました。

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【動物園前一番街(飛田本通商店街)】

西成区の北東部にあたる山王は、殆どが商業地で、
「動物園前一番街」「新開筋商店街」「山王市場商店街」などの多くの商店街があり、
アーケードが縦横無尽に張り巡らされています。

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【山王市場通商店街】

山王の西側には労働者の街である通称・愛隣地区(釜ヶ崎)が広がっている為か、
この商店街はすっかり観光地化した新世界界隈とはまったく趣が違います。

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【新開筋商店街:西成区に本拠がある激安の「スーパー玉出」】

たとえば、大抵の商店街では客と言えば「オバハン」が主流ですが、ここでは圧倒的に「オッサン」。

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【新開筋商店街】

ビールと日本酒の自販機もやたらとあります。

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【スーパーとよしまや】

アーケードもかなり年季が入っており、並んでいるお店もどこか懐かしい感じが漂っています。

まるで、「昭和」で時間の流れが止まってしまったような商店街でした。

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【大衆演劇「オーエス劇場」ポスター】

新開筋商店街を抜けると、そこには「飛田新地」が広がっています。

知る人ぞ知る、大正5年(1916)に築かれた日本最大級の遊廓街です。

昭和33年(1958)の売春防止法施行以後、遊郭は「料亭」に衣替えとなりました。

しかしながら、ほとんどの「料亭」の営業内容は、
ここでは多くは語れませんが、大正以来何ら変わっていない様子です。

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鯛よし百番

この街ではカメラは御法度。

もし見つかれば、その筋のお兄さんがダッシュでやって来るそうなので、残念ながら「料亭」の写真はナシ。

唯一コンデジで撮影出来たのが、「鯛よし百番」の外観です。

「鯛よし百番」は、大正初期に遊廓として建てられた建物を、現在も使用している料理店。
(ちなみに、ここは本当の料理店です。)

遊郭建築を今に伝える建物として、平成11年(2000)には文化庁登録有形文化財に指定されています。

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【路地】

たくさんの「お声がけ」をいただきながら、飛田新地を抜け阿倍野の再開発地区へ。

ここでは行政主導の巨大なビル群が建設中です。

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【山王を見下ろすビル群】

山王地区を威圧するように見下ろすビル群。
味気ないコンクリートの塊が、今後もどんどん広がるのかと思うと「なんだかなぁ」と思ってしまいます。

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【憩いの場「日の出温泉」】

大阪人の間でも、しばしば山王は危険な街だと言われることがありますが、
節度を守って歩いている分には何の問題もありません。

お世辞にも美しいとはいえませんが、過剰に恐れる必要もなく、
当たり前の話ですが、多くの普通の家族が普通に暮らし、普通に幼稚園や学校だってあるのです。

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【郷愁漂う山王の街】

難波利三氏の直木賞作品「てんのじ村」や、はるき悦巳氏の漫画「じゃりン子チエ」舞台であり、
ミヤコ蝶々さんや平和ラッパさん、人生幸朗さんなど、多くの芸人を育てた古い大阪の下町。

人情味あふれるこの地域が、様変わりしないように願うのは、部外者の無責任な感傷でしょうか。

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コメント

ご無沙汰しております。
今回の写真もまたいいですね。
どのようにしたらyufukiさんのような街写真が撮れるのだろうと、いつも思いながら拝見しております。
一つには、写っている人物が重要な役割を担っているからだとは思うのですが…。
「街は俺のステージだ」のおっちゃんもすごくいいし(カメラ目線のようにも見えるのですが、よく撮らせてくれましたね)、「哀愁漂う山王の街」の、読書に耽るおっちゃんが「哀愁」にすごく貢献しているように思えます。
勉強になりました。

投稿: kazuo | 2009年11月10日 (火) 22時57分

Kazuoさん
こちらこそご無沙汰しています。

街に写真を撮りに出かけたとき、深く考えているわけでは無いのですが、
確かに、建造物自体に惹かれる場合(味があるとか、美しいとか)よりも、
そこに居た人物に興味があることのほうが多いような気がします。
その人の背景に街があるという感じでしょうか。

ギターのおじさんは、「写真イイですか?」とお声がけしたら、
サービス精神旺盛で、色んな決めポーズをしていただけましたhappy01

投稿: yufuki | 2009年11月23日 (月) 20時37分

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