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2008年11月 5日 (水)

信仰の山~生駒山

今回も地元から。

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わが故地である東大阪市は大阪平野の東端にあり、奈良県生駒市と市境を接しています。

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【東大阪市側から見た生駒連峰】

その両市の間に横たわっているのが生駒山地と呼ばれている山塊で、
北端は、大阪府枚方市と京都府八幡市の市境付近。

そこから南へ、主峰である生駒山(標高642m)、高安山(標高488m)、信貴山(標高437m)を経て、
大阪府柏原市と奈良県香芝市の市境あたりまで、細長く連なっています。

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【生駒山中腹から望む生駒市街】

主峰の生駒山は、東大阪市民にとっては最も馴染みの深い山。

市内にある殆どの学校の校歌に謳われているので、
「山といえば生駒」のイメージが、小さい頃から出来あがっています。

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【生駒聖天参道】

たとえば、私が卒業した学校の校歌は、

小学校が、生駒の緑 鮮やかに♪
中学校が、生駒の峰を仰ぎてここに♪
そして高校は、伸び行く梢天を指し 生駒の山と競いたり♪

というような具合です。

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【宝山寺惣門】

また、生駒山は親しみのある山という他にもう一つ、
信仰の山・霊山という側面を持っています。

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【本堂と聖天堂(奥)】

日本書紀によると、

大空の中に龍に乗れる者あり、かたち唐人に似たり。
青き油笠を着て葛城の嶺より馳せて胆駒山(いこまやま)に隠る。
午の時にいたりて住吉の松のいただきの上より西に向い馳せ去りぬ。

とあり、古来より生駒山は神霊の宿る山として崇められてきました。

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【聖天堂】

現在にいたっても、山腹・山麓には滝の修行場や祠など、
有名無名、大小さまざまな宗教団体の施設があり、
これらの中には宗教法人として届けられていないものも多く、
その総数は現在も把握されていません。

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【観音堂と般若窟】

そんな数ある寺社や宗教施設の中でも、
関西一円から広く参拝客を集めているのが、
真言律宗大本山宝山寺、通称「生駒の聖天さん」。

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【本堂脇・牛の像】

現在の堂宇が建つ一帯は古来からの霊地で、
山肌から突き出た奇怪な岩山・般若窟(有史以前の火山跡)に、
役小角が般若心経を納めた事が開基と伝えられています。

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【祈り①】

その後は、都史陀山大聖無動寺と称していたようですが、荒廃がひどく、
延宝年(1678)になって、宝山湛海(ほうざんたんかい)律師が再興し、
寺号を宝山寺と改め、鎮守として大聖歓喜天(聖天さん)を勧請されました。

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【祈り②】

現在も本尊は湛海律師の手による不動明王像ですが、大聖歓喜天への信仰が厚く、
宝山寺と言えば商売繁盛の「生駒の聖天さん」で通っています。

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【地蔵①】

私の実家は、父が青果卸業、母が飲食業を営んでいたので、
小学生の頃、姉と弟と一緒に、幾度となく商売繁盛のお参りに同行しました。

幼少の私達がどうして退屈なお参りにくっつい行ったかと言うと、
それは、道中に大きな楽しみがあったからです。

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【地蔵②】

その楽しみとは、ケーブルカー。

近鉄生駒駅の西隣には生駒ケーブルの麓側の始発駅「鳥居前」駅があり、
そこから、中間駅の「宝山寺」駅まで約10分。

車両の最後尾に乗り込み、ゆっくりと高度を上げてゆく車窓から、
生駒市街を眺めるのが大好きでした。

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【庫裏縁側の猫】

そして、ケーブル線の終点「生駒山上」駅には近鉄生駒山遊園地があり、
あわよくば、そこに連れて行ってもらおうという魂胆でした。

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【生駒山ケーブル車両】

ちなみに、この生駒ケーブルは日本最古のケーブル路線。

大正7年(1918)の8月29日に生駒鋼索鉄道株式会社(※1)が、
鳥居前~宝山寺間で日本で初めてケーブル路線を開業しました。

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【ケーブル車窓から】

久しぶりに乗った生駒ケーブルですが、
まず、その車両のあまりの変貌振りに驚愕。

系列の遊園地へ子供を運ぶ為の人気策とはいえ、
由緒あるケーブルの車両がこれではと泣きたくなりました。

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【参道に咲くホトトギス】

しかしながら、車窓から見る生駒市街は昔と変わらず長閑で、
40年近く前の家族との思い出が瞬時にして蘇り、
しばしの間、子供に還ることができました。

(※1) 大正11年1月25日に近畿日本鉄道㈱の前身・大阪電気軌道㈱と合併。
        始発の鳥居前駅から生駒山上駅へは、中間の宝山寺駅で乗り換えが必要です。

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コメント

生駒には友人が居たので、よく話だけは聞いていました。
(前田五郎さんちの近所なんだそうです♪)
しかし、ものすごいケーブルカーですね!
アハハハ・・・・yufukiさんの嘆き?がよくわかりますよ。
でもこんなすごいケーブル見たことありませんよ(国内でも海外でも)
子供さんたちは喜ぶでしょうねぇ。
中学でも高校でも大学でも、合宿によく行った高野山のケーブルに
ひさしぶりで乗ってみたくなりました♪

投稿: きょんち | 2008年11月 5日 (水) 22時28分

ケーブル車両、ビックリするようなデザインでしょう

遊園地のアトラクションも顔負けです。

写真の車両は犬のキャラで愛称「ブル」、
あと、他にも猫のキャラの「ミケ」や、
ケーキを模した「スゥイート」などがあります。

しかしながら、奈良ドリームランドや阪神パーク、宝塚ファミリーランドなど、
思い出深い遊園地がどんどんなくなる中、
生駒山遊園には何とか踏ん張ってもらいたいと思っています。

投稿: yufuki | 2008年11月 8日 (土) 23時47分

阪神パークも宝塚ファミリーランドも子供の頃よく行きました
レオポン・・・懐かしいなぁ・・

ケーブルカーかわいいですね
幼稚園バスみたいヾ(--;)ぉぃぉぃ

是非猫の「みけ」に乗ってみたい

遊園地には一度子供の頃に行ったことがあるだけです、何十年前だろう?????
奈良に行った時によったのだろうか?
あまり遊具が無かった記憶があります

投稿: のら | 2008年11月 9日 (日) 23時49分

のらさん
レス遅くなり申し訳ございません。
「ミケ」は女の子っぽい、ピンクの車体だったと思います。
幼稚園バスなら、園児には大うけするでしょうね。

生駒山遊園は一番思い出深い遊園地。
USJができて押されっぱなしのようですが、
何とか残って欲しいです。

投稿: yufuki | 2008年11月14日 (金) 23時07分

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