鉄路の街
またまた、ご無沙汰いたしております。
今回が4月最初の更新です。
なんだかんだと雑事が重なり、最近は更新頻度が非常に悪く、
最近ではあわや月刊というペースに陥っております。
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先週の4月2日~3日にかけて、群馬県安中市にある磯部温泉に行ってきました。
昨年9月の群馬転勤時に、家人と「二ヶ月に一度の温泉めぐり」という約束を交わしており、
これまでは、11月の草津温泉、1月の伊香保温泉と順調にノルマを達成してきました。
しかし、3月はスケジュールが非常にタイトで、何処へ行くことも出来ず、少し遅れての約束履行となりました。
高崎市街地から磯辺温泉へは、国道18号線を西へ真っ直ぐ約20Kmの一本道。
また、信越本線を利用すれば、高崎-磯部間はたったの15分。
日帰りでも十分な一番近場の温泉ですが、
今回は、その先にある妙義山方面の桜を期待して一泊の予定を組みました。
しかしながら、当日、現地へ行ってみてがっくり。
やはり早すぎたようで、妙義山腹の桜はつぼみが膨らんだ程度で、
ひょっとしたら、ちらほら咲きぐらいは見られるかもという淡い期待は霧散してしまいました。
そこで、まだ蕾ばかりの妙義山を長い間眺めていても仕方が無いので、
磯部温泉に引き返す前に、安中市松井田町にある「碓氷峠鉄道文化むら」という施設に立ち寄りました。
「碓氷峠鉄道文化むら」のある松井田町は、群馬県の最西端に位置し、
隣県長野の軽井沢町と碓氷峠を挟んで接しています。
江戸時代以前には東山道や中山道が通り、碓氷峠には関所が置かれ、
松井田、坂本の二つの宿場を中心に、交通の要衝として発展してきました。
その後、明治の世になると全国の鉄道網が急速に発達。
信越本線も順調に伸延され、明治26年(1897)には難所・碓氷峠区間(約12km)を最後に全線が開通しました。
この区間は群馬側の横川駅が海抜387m、長野側の軽井沢駅が海抜939mと約500mの標高差があり、
最大で66.7‰(水平距離100m先で6.67mの高低差)という国内路線最大の急勾配が立ちはだかっていました。
そのため、開通後も急勾配対策として、各時代における最高水準の鉄道技術が注ぎこまれてゆくことになります。
明治年(1897)、アプト式機関車(※1)の導入。
明治年(1897)、レンガ作りのアーチ式橋としては国内最古の碓氷第三橋梁(めがね橋)の整備。
大正年(1912)、丸山変電所の整備による国内最初の電化。
大正年(1919)、国産第一号の電気機関車の配置。 等々。
このように上越本線横川駅-軽井沢駅区間は、日本の鉄道技術史において特別な位置を占めてきましたが、
時代は流れ、平成9年(1997)には長野新幹線の供用開始に伴って、廃線となることが決定されました。
この決定を受け、地元町民の間には過疎化への危惧が急速に高まり、
行政でも、地域活性化に向けての方策が検討されることに。
町民参加で地域懇談会などが開かれ、具体的なアイデアを公募したところ、
町特有の地域資源である鉄道を活用した意見が数多く寄せられ、
「鉄道文化・街道文化をまちづくりに」が地域活性化のテーマの一つとなりました。
そして平成11年(1999)、横川駅周辺整備の一環として、
鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」がオープンするに至ります.。
横川-軽井沢間の本線敷の一部と横川運転区の跡地、旧国鉄の宿舎跡などを用いた4.5haの敷地に、
車両展示や資料館、ミニSLやトロッコ列車、シュミレーターなどの体験施設が数多く盛り込まれ、
とりたてて鉄道ファンではない私や家人も十分に楽しめました。
車両の展示は一部を除いては野ざらしで、少々可愛そうな気もしましたが、
広大な敷地に気動車、客車、貨車、蒸気機関車やディーゼル機関車が並ぶ姿は壮観でした。
そして、何といってもこの施設の最大の目玉は、
碓氷峠専用のEF63型電気機関車の実車運転体験ができること。
EF63型機関車はアプト式から粘着式(※2)に移行した昭和38年(1963)以降、廃線に至るまで、
横川-軽井沢間の急峻な峠越えに備えて補助車両として連結されていた名物車両だそうです。
半日かけて学科実技講習を受けて、その日に行なわれる修了試験に合格すれば、
翌日以降に、晴れて本物を運転することができるのです。
学科実技受講料が\30,000、300mの区間を往復する体験運転が一回あたり\5,000という価格設定は、
一般観光客向けとはいえませんが、本物の機関車の体験運転が出来る施設は全国的にも例がないようです。
今回は時間とお金が無く体験は出来ませんでしたが、
鉄道ファンでなくとも心動かされるものがありました。
「碓氷峠鉄道文化むら」の入場者数は開園以来9年で180万人を突破。
年間平均で20万人の動員は立派なものではないでしょうか。
この日も春休み期間中ということもあり、沢山の家族連れやカップル(熟年多し)で賑わっていました。
開園当初は、心無い鉄道マニアによる部品やプレートの盗難・破損事件が頻発し、
車両の扉をバーナーで焼ききって、運転台ごと持ち去る等の過激な犯行も見られたようですが、
国鉄OBのボランティアや全国の善良な鉄道ファンに支えられて、
行政主導のテーマパークによる地域振興の優良事例となっているようです。
(次回に続く。)
※1 通常の2本レールの間に、ラックレールという鋸状のレールを敷き、
機関車底部の歯車(動輪)をかみ合わせて勾配を上る方式。
現在、国内では大井川鉄道のみで採用されています。
※2 車両とレールの摩擦だけで運転する、一般的な鉄道方式。
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コメント
うわーーーっ、この施設いいですね!
私も別に鉄ではないけれど、電車は大好きですから心惹かれます。
前に鉄道博物館でしっかりレクチャーを受けたので(笑)
EDと聞くと動輪が4軸なんだなぁーーーとわかりますし(>_<)
「オハネ」というのは20メートル級の鋼鉄の寝台三等車ですね!
(結構大きいですね~)
運転もできるというのはすごいですね~(゜o゜)他ではせいぜい
シュミレーションくらいですものね♪
これは鉄の人たちはほっておかないでしょうねぇ。
うちの近所に「新京成模型博物館」というのがあって
模型の運転をさせてもらえるそうなんですけど
「非常にマニアックな運転をされる方がいらっしゃいます、おやめ下さい」と
注意書きが貼ってあるそうです(爆)。
こういうところで正式な運転を習ってきてほしいですね!
投稿 きょんち | 2008年4月 8日 (火) 06時59分
きょんちさん
有難うございます。
電車、詳しいですね~
ここはいい施設でしたよ~
展示は飾り気は無いですが、広々とオープン。
子供たちがはしゃぎ回っていました。
写真にはありませんでしたが、手漕ぎのトロッコやミニSLなどのアトラクションも多数あります。
そして、なんといっても実車の運転!
ホントに心が動かされましたが、嫁さんの視線で我に返りました。
投稿 yufuki | 2008年4月10日 (木) 19時37分
本物の電気機関車が運転できるなんて凄いですね。それも、ちゃんと運転教習を受けて、試験に合格しなければ運転できないというところが又いいです。運転できる喜びは倍増でしょうね、きっと。
電車の写真はマニアだけのものと思っておりましたが、こうして拝見すると、なかなかいいものですね。
投稿 kazuo | 2008年4月12日 (土) 18時04分
kazuoさん
>本物の電気機関車が運転できるなんて凄いですね。
そうなんです!
私も電車は全くといっていいほどシロウトですが、
実車を運転できると聞いて、本当に心が動きました。
嫁さんの視線がなければ、申し込んでいたかも(笑)
投稿 yufuki | 2008年4月13日 (日) 00時08分