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2007年11月 6日 (火)

湯の畑

前回からの続きです。

草津温泉は標高約1200m、白根山中腹にある温泉で、
兵庫県の有馬温泉、岐阜県の下呂温泉と並んで日本三名泉と称されています。

現在も、多数の旅行関連の雑誌やサイトが主催するアンケートで、
人気ランキングの上位に名前が挙がる日本屈指の温泉郷です。

その歴史は古く、東征した日本武尊が発見したという説や、
行基上人説、源頼朝説など、多数の開湯伝説が残っています。

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【草津温泉:湯畑①】

直接の史料としては、文明4年(1472)に蓮如が訪れたときのものが最古の記録。

当時、越前にいた蓮如が関東で布教活動をした際に、
信州・西厳寺の住職に案内されて草津を訪問し、1ヶ月程逗留したという記録が残っています。

この記録から、当時にはすでに全国に名の知れた湯治場となっていたことが伺えます。

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【草津温泉:湯畑②】

草津の地名由来については、2通りの説があるようです。

草津町温泉資料館の説明によると、1つ目の説は温泉の強烈な硫黄臭から、
「臭(くさ)水(うず)」が変化して草津になったという説。
2つ目は大般若経の中の一文、「南方有名是草津湯」より来ているという説。

今となっては真偽の程は判りませんが、あの匂いを嗅いだばかりなので、
個人的には「臭水」なんじゃないかなと思います。

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【草津温泉:湯畑③】

泉質は、硫黄成分を多く含んだ非常に酸性度の高い温泉で、そのPH値は2.1。
ちなみにPH2というのは食酢・レモン汁などと同等の酸性レベルです。

その為、草津の湯は殺菌作用が高く、神経痛・関節痛・慢性消化器病・冷え性などと並んで、
切傷や火傷などの外傷治癒も効能に上げられているのだそうです。

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【草津温泉:湯畑④】

明治11年(1878)、日本政府の招きで来日したドイツ人医師・ベルツ博士が草津を訪れた際に、
ヨーロッパにはない独特の泉質や効能、入浴法に興味を持ち、
その有効性をドイツ医学界に発表しました。

こんな土地がもしヨーロッパにあったとしたら、
カルルスバード(現チェコ、カルロビ・ヴァリ)よりもにぎわうことだろう。

博士が草津温泉を評した言葉です。

草津を愛した博士は、明治38年(1905)にドイツに帰国されるまで、
当地を理想の温泉郷とするべく尽力されました。

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【草津温泉:湯畑⑤】

また、温泉の湧出量も豊富で、草津町の中には約100箇所の泉源を合わせると、
毎分37,000㍑といわれています。

ちなみに、全国の温泉地別湧出量ランキングは以下の通り。

1位 別府温泉     95,000㍑/分
2位 奥飛騨温泉   44,000㍑/分
3位 湯布院温泉   40,000㍑/分
4位 草津温泉     37,000㍑/分)
5位 伊東温泉     35,000㍑/分

しかし、これらの数字はポンプで汲み上げした湯量も合算されており、
自然湧出量では草津温泉が日本一だということです。

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【草津温泉:西の河原公園】

写真にある「湯畑」は、言わずと知れた草津温泉のシンボル。
この「湯畑」だけで、4,500㍑/分(ドラム缶25本分!!)のお湯が湧き出しています。

ここから湧き出す温泉は高温(約70℃)のため、そのまま入るのは無理。
そこで、7本ある木樋の中を通し、空気に触れさせ温度を冷ましているそうです。

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【草津温泉:足湯「湯けむり亭」】

「湯畑」のもう一つの機能は、湯の花の採取装置。
「湯畑」という名前も、湯の花が採れる畑というところから来ているようです。

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【草津温泉:白根神社】

熱い温泉が、空気に触れて冷却されることで硫黄成分が析出し、
木樋の底に白く沈殿します。

これを2ヶ月に1度、乾燥させて採取したものが湯の花で、
そのほとんどは硫黄成分だそうです。

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【白根神社境内にて】

木桶を通ったお湯は、最後には湯の滝となって流れ落ち、
その後、配管を通って近隣の各共同浴場や旅館等に供給されてゆきます。

お湯が怒涛のように流れ落ちる様は、もうもうと湧き上がる湯煙と相まって迫力十分。
さすが、日本一の温泉だと思いました。

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【当日の宿】

当方が利用した宿は「湯畑」にほど近い、部屋数6の小さな旅館。

大規模観光旅館にはないアットホームなもてなしをしていただき、
家人ともども大満足のお宿でした。

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コメント

湯畑は本当にすごいですね~立ち上る匂いも相当なものでしょうね。
想像しただけで、私も草津の由来は「臭水」だと思いますよ!
私も巨大温泉旅館には絶対に泊まりません。
カラオケがある宿だっていやです(笑)
小さくてこざっぱりしていて、清潔ならどこでもOKですが。
今ネットで見てきましたが、人気旅館なんですね~11月の週末はもういっぱいみたいですね。
奥様さぞお喜びになったでしょう・・・・
うちはどちらかというと主人の方が大の温泉好き。
いつも彼が勝手に?泊まるところを決めてきますが、温泉の良し悪しがポイントのようです(笑)

投稿: きょんち | 2007年11月 6日 (火) 20時32分

きょんちさん
湯畑の写真は何度も見たことがありましたが、
実物は思った以上に迫力がありました。

今回の宿は会社の後輩に教えてもらいました。
湯畑のすぐ近くで、お値段もお手ごろ。
それに、気持ちのいい接客が好印象の旅館でした。

投稿: yufuki | 2007年11月 8日 (木) 23時40分

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